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第14回 FATF対応と施策

2020.06.30

不正対策に関わっている人には、セミナー等で「FATF対応」という言葉を耳にしたことがある人も多いと思う。マネーローンダリング対策は、一国のみが規制を強化しても、規制のより緩い国にて不正が行われてしまうため、マネーローンダリング対策をより実効性のあるものにするには、国際的な協調が不可欠となっている。国際的な協調を推進する政府間会合としてFATF(Financial Action Task Force:金融活動作業部会)がある。FATFは、参加国が遵守すべき国際基準を定めて、各国の実施状況の審査等を行っている。

AML対策の担当者になられた方は、FATFより「40の勧告」というものが公表されているので、インターネットで調べていただき、内容を確認頂くと共に、現在の状況を正しく理解するため、これまでの審査についての経過等も確認しておいた方が理解を深めることができるのでお勧めしたい。

新たにAML担当になられた方と意見交換をしていると、FATF審査の結果を待って、対応検討をするという話を聞くことがある。過去の審査から、経過等を確認して頂くとご理解していただけると思うが、対応負荷が軽くなることはない。本来、対応する必要があるものの、結果を待つことで時間が経過した結果、後手となり対応の負荷が出てくる事に留意しなければならない。
念のため補足するが、不正口座対策やマネーローンダリング対策は、FATF審査のために行うものではなく、継続が必要である。審査後も、その必要性は変わるものではない。

FATFは勧告のなかで、事業者自らがリスクベースアプローチを実施することを要請している。事業者は、リスクベースアプローチによるマネーローンダリング対策の高度化が求められており、この高度化という意味をどう捉え、どう施策を立てて実行するかが重要となる。

同じ不正対策のシステムを導入するにしても、例えば、自社の商品・サービスを理解したうえで施策を立てて導入した場合は、システム費用は発生するが、アカウント増加と合わせて増えていた不正対策の人員増加を抑え、トータルでのコスト削減が可能となる場合がある。一方で、目先の課題解決のことだけで導入した場合には、システム費用と合わせて不正対策の人員は増加し、人海戦術による対応も必要になることがある。どちらも不正対策のシステムによって、不正の未然防止はできるが、どちらが良いかは明白だろう。

不正対策において大切なことは、どの業界でも共通です。不正対策における業務の高度化と共にコスト抑制の両立を目指した施策の立案や業務構築を考えられている際には、お声がけ頂ければ幸いです。

安田 貴紀

執筆者: 安田 貴紀

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